人の悩みをカテゴライズすると、
- 人間関係
- お金
- 健康
にほぼ分けられますが、そもそも「悩み」って何なのでしょうか?
「悩み」とは「思い苦しむこと」「思い煩うこと」と説明されています。
つまり何かの「思い」があってそれが「苦しい」という状態だといえます。
そして「苦しい」から、その苦しみから逃れたくて「悩み」を解決したくなる、という図式になります。
ですから「苦しみ」がなくなれば、「悩み」自体はそれほど問題ではないともいえます。
では、ストレスクリアはなぜ「悩み」解決に高い効果あるのでしょうか?
それは、「悩み」を解決しようとしないからです!!
ストレスクリアのセッションを受けると「悩み」そのものは解決していないにも関わらず、「苦しみ」という「葛藤」がなくなるので「悩み」に対するストレスがなくなるのです。
その結果「悩み」が「悩み」でなくなるという状態になります。
苦しくないので、悩みたくても悩めない状態といえるかもしれません。
ストレスクリアはその「苦しさ」に対してアプローチしていく手法です。そもそも、なぜそのように「苦しい」のでしょうか?
Contents
悩み苦しんでいる本当の理由とは?
1.努力逆転の法則
フランスの心理学者、エミール・クーエが提唱したのが「努力逆転の法則」です。
その法則の内容はこちらです。
◆◆努力逆転の法則◆◆
- 意志力と想像力(イメージ)が相反した場合は、イメージが勝つ。
- 意志の力で努力すればするほど、想像力は強力となり、その意思の努力とは反対の結果となる。
- 意志力と想像力が相反した場合は、想像力の強さは意志力の2乗に正比例する。
この場合、解決しようと努力すればするほど、かえって解決が困難な状態になっていき、苦しさが続くという現象が起きるのです。
「パートナーができなかったらどうしよう」
「売り上げがなかったらどうしよう」
「病気になったらどうしよう」
と、「そうならないように」という意思の力で努力すればするほど、「そうなってしまった」時のイメージが強固になり、意思の努力とは反対の結果となり、「苦しさ」が続いてしまうのです。
もし、あなたが長い間悩み苦しんでいるとしたら、この努力逆転の法則にはまっている可能性があります。
2.ダブルバインド
アメリカの文化人類学者、グレゴリー・ベイトソンが統合失調症の子どもを持つ家族を調査する中で発見されたコミュニケーションパターンで、彼の造語として提唱したのが「ダブルバインド」です。
ダブルバインドは二重拘束と訳されています。
その内容はこちらです。
◆◆ダブルバインド◆◆
- 2人以上の人間の間で
- 繰り返し経験され
- 最初に否定的な命令(メッセージ)が出され
- 次にそれとは矛盾する第二の否定的な命令(メタメッセージ)が異なる水準で出される
- そして第3の命令はその矛盾する事態から逃げ出してはならないというものであり
- ついにこのような矛盾した世界が成立しているとして全体を見るようになる
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◆メタメッセージとは
表面的な言葉の意味(言語メッセージ)を超えた別の意味があるメッセージのことをいい、これもベイトソン氏による概念です。
平たくいえば、本音と建て前のようなものといえます。
日本人にとってある意味、得意分野かもしれません。
「考えておきます」「検討します」という言葉には「お断りします」というメタメッセージがありますし、「そろそろお家の人が心配しているんじゃない?」という言葉には「そろそろ帰って欲しいんですけど」というメタメッセージがあります。
また、言葉だけではなく「ありがとう」と言いながら顔が引きつっていたら「迷惑だったかも?」と感じたりしますよね。
表情やしぐさなどの非言語によるメタメッセージもあります。
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典型的な家庭の中でのダブルバインドを例にしてみます。
- 親の「私に逆らってはいけない」という否定的な命令
- 親の「私のようになってはいけない」というメタメッセージ
この時、最初の「私に逆らってはいけない」というメッセージと「私のようになってはいけない」というメッセージでは階層が異なるため、それが矛盾しているとは気がつきにくいのです。
他にも「自分で考えて行動しなさい」と言われて、行動した結果怒られたり。
「好きなメニューを選びなさい」と言われて、好きなものばかり選んでいたら、「野菜を食べなさい」「栄養が偏っている」「高い」と小言を言われたり。
どっちにいっても否定されるという状態が起こり、子どもは次第にその矛盾から逃れられなくなります。
このように、人が悩み苦しんで動けなくなっている時、ダブルバインドという状態に陥っている場合があります。
ストレスクリアによる解決法
1.変わろうとしないこと
「努力逆転の法則」におちいるスタートは「否定」です。
目の前の出来事・人・もの・あるいは自分が「イヤだ」というイメージがあるので、そこから逃れるために、意思の力で解決しようと努力している状態なのです。
そもそものスタートが「否定」なのです。
これでは自己肯定感も下がってしまいます。
ですから、ストレスクリアでは、
「変わろうとしないで下さい」
「理解してください」
とお伝えしています。
その為のセッションを行っています。
まずは自分を理解すること。
そうすることで、今まで無自覚だった無意識のコアな自分とつながります。
コアな自分とつながることで、「現実は自分が創り出してる」「全ては自らが選択している」ということが体感覚で得られるのです。
感覚としてつかんでしまうので、腑に落ちざるを得ません。
このように「全ては自らが選択している」ことを理解し、自己理解がすすむことによって、悩みが悩みでなくなっていきます。
2.問題を3極化すること
悩みにおける「苦しさ」の正体はキャップからくる「葛藤」です。
「○○したい」けど「○○できない」
「○○すべき」だけど「○○できない」
という「理想」と「現実」の2極の間での葛藤が苦しさの原因なのです。
「理想」⇒頑張ってもできない
「現実」⇒このままではダメ
ダブルバインドで動けなくなっている状態だともとらえられます。
ですから、この2極の間で解決しようとしている間は、なかなか解決しません。
また偶然解決したとしても、また新たな悩みが生じます。
1で取り上げたように「全ては自らが選択している」という理解が必要となります。
つまり無意識の「コアな自分の望み」があって、それが現実を創り出しているという理解です。
「コアな自分の望み」が「理想」と「現実」という葛藤をつくっていると理解することで、問題が3極化されるわけです。
ですから「コアな自分の望み」がつかめれば、葛藤が消えて悩みが悩みでなくなるのです。
ストレスリアは「コアな自分の望み」をつかめるからこそ、悩みが悩みでなくなるのです。
そしてこれは無意識レベルでつかんでいきますから、ストレスクリアが「はやい・ふかい・もどらない」と言われるゆえんでもあります。
◆◆◆まとめ◆◆◆
ストレスクリアは自分を理解することを最重要としています。
自分を理解することは、自己肯定感を高める上でも、有効です。
無理にポジティブに振ったり、ポジティブを上書きしたりしません。
ポジティブはポジティブのまま。
ネガティブはネガティブのまま。
そういう自分をただ理解していくだけです。
原理原則にのっとって「ありのままの自分」を理解していくことで自己一致がすすみ、自然と悩みが解決される、それがストレスクリアです。


